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開業から20年目を迎える東京、目白の若林歯科医院。開業以来通い続ける患者様は多数、しかも日本全国各地から通い続ける患者様も。
歯周病予防や審美歯科に力を入れている若林院長は根管治療や無痛治療もこだわり、1回の治療時間を長く確保して患者様の事を家族のように扱う。
そんな若林院長の熱い思いを語って頂いた。

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若林歯科医院

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〒171-0031
東京都豊島区目白3-4-4 若林ビル1F
JR山手線 目白駅より徒歩約1分

診療科目
一般歯科・矯正歯科総合治療(咬合、 矯正、補綴)・歯周病・審美歯科 ホワイトニング・インプラント
FAX
03-3954-5170

予防

メインテナンス

セルフケア

あなたの磨き方は間違っている!?

正しいブラッシングと歯垢・歯石の除去が歯周病治療の基本

歯は毎日磨いているのに、なぜ歯周病になるのか?
答えは正しい磨き方をしていないことに尽きる。
正しいブラッシングを学び、歯垢や歯石を除去するためには、 歯科クリニックでの定期的な検診が不可欠である。

実は磨けていない歯と歯ぐきの境目

「歯周病は自らが作り出してしまう病気、つまり生活習慣病です。
その習慣とは、正しい方法で歯磨きをしていないということ。
歯は磨いているのにという人でも、きちんと磨けていません。
歯垢のたまりますい場所を磨かないと、磨いたことにはなりません」 そういって、若林先生は口の中の不潔域として、歯と歯ぐきの境目にある歯周ポケット、歯と歯の間、奥歯の咬み合わせのところの溝の3か所を挙げた。
なかでも、歯ブラシを突っ込んで横に大きく動かすような、私たちが通常やっているような歯磨きの仕方では、歯周ポケットと歯間の歯垢は取れないという。正しい歯磨き方法を身につけてほしい。

「歯を1本ずつ丁寧に磨く感覚で、軽い力で歯ブラシを小刻みに横に動かすことがポイントです。
1本あたり、20~30回は磨いてください。そうしないと歯周ポケットに入り込んだ歯垢は取れません。
歯間の汚れも、普通の歯ブラシでは取れません。
そこはデンタルフロスと呼ばれる糸ようじや、歯間ブラシを使って汚れを取ります。
歯間にすき間のない人は、無理に歯間ブラシを使わないでください。歯ぐきを傷つけてしまいます。
また、歯磨き剤を大量に歯ブラシにつけて磨いている人がいますが、爽快感が得られるため、きれいになったと錯覚しやすいので、あまりおすすめできません」

歯ブラシは、歯ぐきが腫れたり、ブヨブヨしているようなら柔らかい毛のものを、そうでないようならミディアム程度の硬さのものがいいという。
また、先生のすすめる正しい磨き方を実践しようとすれば、当然、歯ブラシのヘッドも小さめがよいということになる。
そのほうが奥まで入りやすい。歯の裏は、歯ブラシを縦使いにすると磨きやすい。
いずれにしろ大切なことは、「歯と歯ぐきのすき間を掃除する感覚」で磨くことだという。

「そうやって磨くと、少なくても10分くらいはかかる。 忙しい朝などはそれだけ時間をかけられませんから、夜、寝る前に、重点的にしっかり磨くことです。 洗面所に立って、10分以上磨き続けることはかなりしんどいので、椅子やソファに腰掛け、テレビを見たり、音楽を聞きながら磨けばいい。飲んで帰って、風呂か歯磨きか、どちらしかできないというなら、歯磨きを優先させたほうがいいですね。 歯周病菌をはじめとする口内の細菌は、夜、寝ている間に想像以上に繁殖しますから」

正しい効果的なブラッシング

予防歯科の基本は歯みがきです。
歯を磨いて、お口の中に付着したムシ歯菌やプラーク(歯垢)を落とす事でプラークコントロールを行います。
プラーク(歯垢)とは細菌のかたまりで、ムシ歯や歯周病はプラークによる感染症と言われています。
この細菌は唾液などの体液を栄養にしているため、食事をしなくてもプラークはできてしまいます。
私達が食べたものからは、主に糖を利用するくらいなのです。
プラークはまず歯に付着し、そのプラークが徐々に増えてくると歯と歯肉の間の歯周ポケットといわれる溝に溜まってきます。
歯周ポケットにプラークが溜まってしまうと自分ではなかなか落とせないので、まずは歯につき始めたプラークをしっかり落とす事が大切になってきます。

プラークのつきやすい部位は歯ブラシの当りにくい場所

自分の歯の形、並び方を知っていますか?

  • 狙って磨かないとプラークは落ちません。
    一件シンプルに見える歯は、1本1本の形も違い、微妙な曲面で作られています。 ですからただ漫然と歯ブラシを歯に押し当てて磨いてもプラークを落とす事は出来ません。
    正しいブラッシングは、ご自分の歯の形をよく見て1本ずつ歯を狙って磨く事です。
  • プラークは毛先でサッと落ちます
    毛先を上手にプラークに届かせ、毛先のコシで取るのがコツで、毛先の届かせ方が工夫のしどころです。 毎食後磨く事が理想ですが、特に夜寝るまえにしっかりと磨くように習慣付けましょう。
  • 歯面に対してブラシの毛先を直角に当てましょう
    プラークを落とすには歯ブラシの毛先を歯面に直角に当てて小さく動かします。 歯の表面は微妙な凸凹があるので大きく動かしても効果がありません。 また、歯ブラシのワキ、カカトやツマ先などのブラシ面を使い分ける事がポイントです。

「歯と歯茎の間」は45度で


歯周病や歯周炎の予防に適したバス法

歯と歯茎の間の溝を歯周ポケットと呼びます。ここには歯垢・歯石がたまりやすく、細菌の巣になり、歯周病、歯肉炎の原因となります。「バス法」はそれを防ぐのに適した磨き方です。

歯磨きの方法は、歯軸に対し45度の角度で、歯と歯茎の間に毛先を入れ、1mm程度のストロークで前後に細かく歯ブラシを動かします。毛先が歯と歯茎の境目から離れないようにします。
離れるとせっかくの効果がなくなります。

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プロフェッショナルケア

食べ続ける限りメンテナンスに終わりはない

もちろん、その後も正しい歯磨きを家で続けなければならないことはいうまでもない。
そして歯周病対策としてもっとも大切な事は歯科クリニックで定期的な検診を受けることだと若林先生はいう。

「歯周ポケットが2ミリになったというのは、とりあえず急場をしのいだということ。歯周病を完全にもとに戻すことはできません。ものを食べ続ける限り、歯周病対策に終わりはありません。 ですから、そのとりあえず治った状態を維持していくしか無いのです。
そのためにも歯医者さんで定期的なチェックを受けたり、歯垢や歯石を除去してもらう必要があります。例えば自動車でも、よい状態で長く乗るためにはメンテナンスは重要ですね。それと同じことです」

歯周病対策として徹底的なプラーク・コントロールが大切だということはよくわかる。
しかし、1年365日、毎日、手を抜かずに正しい方法で歯を磨くことは、思うほど簡単なことではない。
だからこそ、歯医者さんで定期的なチェックを受ける必要がある。
それによって気持ちも改まるし、励みにもなる。歯科にこそ、主治医が必要なのだ。

最後になるが、生活習慣病としての歯周病にとって、喫煙習慣もリスクを高める要因である。
ニコチンには強力な血管収縮作用があり、歯ぐきが炎症を起こしていても、歯肉炎の症状である出血が抑えられてしまうため、気づかないうちに歯周病を悪化させる原因となる。
「歯周病の方には、まず禁煙することをおすすめします」と、若林先生もいう。
歯周病を禁煙のきっかけにしては、どうだろうか。

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